2020.1.23
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テニスメディカルトレーニングラボ
テニスメディカルトレーニングラボ(以下:TMTL)では、
テニス選手に必要なトレーニングや怪我等の情報を中心に、
分かりやすくお届けしています!!
TMTLとは?
TMTLでは、テニスコーチでありアスレティックトレーナーでもある筆者が、テニス情報を発信しています。医学的に裏付けられた情報だけでなく、経験談や主観的意見等も発信しています。
TMTLの特徴
テニスのみならずアスリートがその道で戦い、勝つ為には、技術練習だけでは不十分です。テニス界ではトッププロに限られますが、様々な専門家を“チーム”として招聘しています。主な役割として、技術スキルや全般的に選手をサポートし管理するコーチ。フィジカルトレーニングを主に担当するストレングス&コンディショニングトレーナー。ドクター。怪我や日々のコンディショニングをサポートする、アスレティックトレーナーックトレーナーや治療家。加えて、栄養士やメンタルトレーナーを付ける選手も増えてきています。さらに、テニスにおいては情報分析するアナリスト。道具も大きな要素ですから、スポーツメーカーやストリンガー。などなどサポートする専門家は多岐に渡ります。
TMTLでは、主にフィジカルトレーニングや怪我のサポートを中心にまとめています。またテニススキルに関しては、コーチ目線だけでなく、トレーナー、すなわち“身体の使い方”目線からテニススキルを紐解いていきます。
2020.1.23
怪我をした後、リハビリはいつ始めるべきなのか?!理想としては、怪我をしたその日からリハビリを開始するべきです。しかしながら、いくつかの注意点があるので、まずはそこから説明させていただきます。
受傷後に、ドクターや治療家の先生から「安静にしてください」。この指示が出た場合は、リハビリを開始しては行けない場合があります。受傷個所が動いてしまったり、負荷がかかってしまうことで、怪我を悪化させてしまう事があるからです。また、リハビリが無理な状態にも関わらずリハビリを行えば、二次的損傷(本来怪我をしていない箇所を損傷してしまう事・さらなる怪我の悪化)の恐れもあります。あくまでリハビリを開始してよい前提に、ドクターや治療家の先生の指示の下、という事が必須になります!!
そもそも、リハビリはなぜ必要なのか?!怪我を何も患っていない状態を仮に「0(ゼロ)」とします。ケガを患ったことで、ゼロの状態がマイナスになります。仮に受傷後の状態を「-5」とした場合、安静時期が長ければ長いほど、筋力や柔軟性・持久力、バランスや各々の運動感覚が失われていき、状態が「-10」や「-20」といった具合になります。この怪我による状態の「マイナス部分」を「ゼロ」に戻すことがリハビリの役割です。ちなみに、ゼロからプラスにする為に行うのが「トレーニング」といえます。
必ず覚えてほしいことが、大なり小なり怪我を患った場合、状態は「マイナス」になるという事です。例えば、捻挫や肉離れ、テニス選手によくみられる怪我。安静にし、炎症や痛みが治まれば、「治った」と思い、そのままテニス復帰をしてしまう。しかし、前述した通り、大なり小なり怪我を患った場合、「状態はマイナス」になります。痛みや腫れなどの症状は治まっても、状態がマイナスのままテニス復帰すれば、怪我の再発や、その他部位の受傷リスクを上げてしまいます。怪我を患わなくとも、状態がマイナスであれば、必ずパフォーマンスに悪影響を及ぼします。当たり前のことを言いますが、受傷後のリハビリは必須です。特にテニスをするとなれば、尚の事状態を元に戻すことが大事と言えます。
受傷による状態のマイナス要素は多々ありますが、一番影響を受けると言えるのが「筋力」です。日々のテニスやトレーニングの成果で、皆様の筋力は保たれています。これが、怪我を理由に止まった場合、筋力低下が始まります。受傷個所が治癒する前に、受傷個所に過度な刺激を与え、怪我を悪化させることを防がなければならないことは当然です。しかしながら、怪我を悪化させないリハビリメニューであれば、すぐにでも開始できます。これが冒頭「怪我をしたその日からリハビリを開始するべき」と記した所以です。筋力は確実に数日以内に低下傾向に入ります。例え、安静期間が1週間くらいなら大丈夫であろう。と思っている人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。そして、筋力が下がる事は早く、上げる為には相応の時間がかかります。その為、できる限り早くリハビリを始めるべきなのです。例えば、足首の捻挫。足首の固定をしっかりと行い、専門家が指導したリハビリメニューであれば、少なからず体幹や上半身のリハビリは直ぐに行えます。
「安静」という意味を「何もしない事」と捉えるべきではないのです。もちろん、何もしてはいけない状態もあります。「安静」とは「怪我の状態を悪化させてはいけない」と解釈する事もあるという事です。しかしながら、怪我の種類や状態、受傷した選手のフィジカルレベル等々、様々な要因で、何をして良い・悪いが変わります。決して、自己流でリハビリを始めないでください!!必ず、専門家の指導の下行ってください。