2021.5.20
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テニスメディカルトレーニングラボ
テニスメディカルトレーニングラボ(以下:TMTL)では、
テニス選手に必要なトレーニングや怪我等の情報を中心に、
分かりやすくお届けしています!!
TMTLとは?
TMTLでは、テニスコーチでありアスレティックトレーナーでもある筆者が、テニス情報を発信しています。医学的に裏付けられた情報だけでなく、経験談や主観的意見等も発信しています。
TMTLの特徴
テニスのみならずアスリートがその道で戦い、勝つ為には、技術練習だけでは不十分です。テニス界ではトッププロに限られますが、様々な専門家を“チーム”として招聘しています。主な役割として、技術スキルや全般的に選手をサポートし管理するコーチ。フィジカルトレーニングを主に担当するストレングス&コンディショニングトレーナー。ドクター。怪我や日々のコンディショニングをサポートする、アスレティックトレーナーックトレーナーや治療家。加えて、栄養士やメンタルトレーナーを付ける選手も増えてきています。さらに、テニスにおいては情報分析するアナリスト。道具も大きな要素ですから、スポーツメーカーやストリンガー。などなどサポートする専門家は多岐に渡ります。
TMTLでは、主にフィジカルトレーニングや怪我のサポートを中心にまとめています。またテニススキルに関しては、コーチ目線だけでなく、トレーナー、すなわち“身体の使い方”目線からテニススキルを紐解いていきます。
2021.5.20
アスレティックトレーナーとして、しばし受けるこの質問。
「足は速いのに、フットワークが悪いです」
この質問や疑問を持つ選手は、おそらく
【足が速い=フットワークが良い】
と思っているのではないでしょうか。
必ず、ではありませんが、
「足が速い=フットワークが良い」は成立しません。
答えは簡単です。
足が速い、即ち走力とフットワークは、そもそも違う能力だからです。
「足が速い」は、50mや100m走に代表されるように、
「ゴールに向かって一直線により早いタイムで走る事ができる=足が速い」
と言えます。
しかし、テニスにおけるフットワークは
一直線に速く走ればよい、という事にはなりません。
もちろん速いにこしたことはありません。
しかし、一直線に走り、逆をつかれたらボールに追いつけません。
速く走っても、自身の打点に合わなければいけません。
そもそも打点に入る前に、「走る」という動作は適切な動きなのか?!
テニスにおけるフットワークは、「走る」という動作も含まれますが、
走る以上に大事な事は、「フットワークはステップワークである」という事です。
考えてみて下さい。スプリットステップの後、打点に入るまで走りますか?!
ほとんどのボールに対して、ステップワークで入っていませんか?
「走る」という動作は、予想される打点までに距離があり、
且つ、その打点にしか行かない!!という状況以外、走るべきではないのです。
「走る」事が要求される一番多いシチュエーションは、ドロップショットを打たれた時や、
外に追い出され、オープンコートに打ち込まれる事が予想される時です。
逆を言えば、それ以外のシチュエーションは、ステップワークで移動する事が良いと考えています。
予想と逆に打たれる。
イレギュラー。
ネットイン。
打点に良い形で入る。
打った後の切り返しを速く、スムーズに行う。
これら、テニスにおいて日々起こる現象。
「走る」では対応できない状況です。
体力やスピード向上の為、走るトレーニングは必須ですし、
実際私の選手達にもラン系のトレーニングをやってもらっています。
しかし、もしこれを読んでくれている方が、フットワークで悩んでいるのであれば、
トレーニング内容は、「走る」ではなく、「ステップワーク」の向上に努めるべきかもしれません。
しかし、同じ「フットワークが悪い」「フットワークが遅い」でも
選手一人ひとり、その内容や原因は異なるので、自身の欠点や改善点を理解した上で
トレーニングを行う。もしくは、トレーナーにトレーニングメニューを作ってもらう事をお勧めします。