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【米国公認アスレティックトレーナー 陣内 峻氏】プロテニス選手を目指すならプロのトレーニング指導を受けるべき3つの理由
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 こんにちは、テニスパフォーマンスディレクターの陣内です。プロテニス選手を目指しているジュニア選手や保護者の方に伝えたいことの1つが、目標がプロテニス選手になることであれば、少なくとも高校生になったらプロのトレーニング指導者からトレーニング指導を受けるべきです。今回の記事では、私がプロテニス選手を目指すならプロのトレーニング指導を受けるべき3つの理由を説明していきたいと思います。

プロのトレーニング指導者はトレーニング指導だけでは終わらない

 ジュニア選手をプロ選手に育てるためにトレーニング指導する場合だけではありませんが、プロのトレーニング指導者はトレーニング指導だけをするのではありません。トレーニングの目的には、基本的には2つあります。このトレーニングの2つの目的とは、パフォーマンスアップとケガ予防になります。このパフォーマンスアップとケガ予防を練習とトレーニングだけで達成することはできず、マインドセット・メンタル面、栄養・食事面、そして睡眠や入浴などの休養などがあります。トレーニング指導によって負荷を選手に与え、しっかりと栄養と休養をとることによって超回復を促進でき、トレーニングの効果を得ることができます。もし、トレーニング指導がトレーニングをして負荷を与えるだけだった場合には、しっかりと超回復が促進できずに、トレーニングの効果を最大限、得ることができない場合もあります。トレーニングの効果を得ることができないばかりか、負荷を蓄積させ、疲労回復できずに、慢性的なケガをする場合もあります。トレーニング効果を最大限にし、パフォーマンスアップするためにも、疲労をしっかり回復させ、ケガを予防するためにも、トレーニング指導だけではなく、テニス選手には多方面からのアプローチが必要になります。この多方面からのアプローチが、スポーツ医科学的な観点からサポートできるプロのトレーニング指導者によるトレーニング指導となります。

個別の体調、状況に合わせてトレーニングを調整する

 テニスのジュニア選手は様々な大会に出場しているため、選手個々のスケジュールに合わせてトレーニングを調整する必要があ ります。大会でいつ敗退してしまうかで、容易にスケジュールが変わります。このようなスケジュールの変更だけではなく、日々の体調や練習環境や遠征環境に合わせてトレーニングを調整しなければなりません。また、日本の場合では、遠征中にトレーニングするジムを確保することも容易ではありません。もしジムを確保できたとしても、トレーニングジムのトレーニングの器具や設備は多種多様であり、いつも同じ状況でトレーニングできるとは限りません。このように、選手個々のスケジュールや体調、状況に合わせてトレーニング効果を最大限に得るためにはプロのトレーニング指導者からのサポートが必要になります。

プロのトレーニング指導者には様々なサポート形態がある

 上記の2つの理由を読んでいて、プロのトレーニング指導を受けたいのは受けたいけど、予算の問題があって、プロからのトレーニング指導を諦めてしまっている方もいらっしゃるかと思います。もちろん、ベストのプロのトレーニング指導者によるトレーニング指導のサポートは、1対1によるパーソナルトレーニング指導で大会にも帯同してもらうという形になります。このようなサポートを受けられるテニスのジュニア選手は日本にはあまりいないと思いますし、日本人のプロテニス選手にも多くはありません。プロのトレーニング指導者によるサポートには、1対1でのトレーニング指導だけではなく、グループ指導もありますし、実際に対面したトレーニング指導だけではなく、インターネットを利用したオンラインでのトレーニング指導という形もあります。また、月に1回実際のトレーニング指導を受けて、1ヶ月分のトレーニングプログラムを説明してもらい、何か問題があれば電話やメールでのやり取りをするなど、様々なサポートの方法があります。2つ目の理由を思い出してください。あなたの状況に合わせて、予算を含めてあなたにベストなサポートをするのが私はプロのトレーニング指導者だと考えています。あなたがどのような状況にいるのか、しっかりとプロのトレーニング指導者にお伝えすれば、その専門家があなたをサポートできるベストなサポート形態を提案してくれると思います。

まとめ

 今回の記事では、プロテニス選手を目指すならプロのトレーニング指導を受けるべき3つの理由を説明させていただきました。実際に今の日本の現状では、プロテニス選手でさえも、プロのトレーニング指導者から指導を受けているのがスタンダードではありません。だからこそ、プロテニス選手を目指すジュニア選手には、本気でトレーニングに取り組んでいただきたいと思っています。プロのテニスコーチからテニスのスキルを指導されているだけでは、あなたの可能性を最大限にするのは限りがあります。プロのトレーニング指導者から指導を受けることによって、栄養面や休養面も含めてサポートしてもらい、テニスのスキルの土台となるフィジカルに磨きをかけていただきたいと思います。

筆者情報

陣内峻

陣内氏へのご連絡先
train.smarter.play.smarter⭐︎gmail.com(⭐︎を@に変えて送信してください。)

出身校
•東京リゾート&スポーツ専門学校 スポーツトレーナー科 卒業
•米ネバダ州立大学ラスベガス校 (University of Nevada, Las Vegas)アスレティックトレーニング学部 卒業
• 米ネバダ州立大学ラスベガス校大学院 (University of Nevada, Las Vegas)スポーツ医学/ バイオメカニクス修士課程 修了

主な資格
• 米国公認アスレティックトレーナー(BOC-ATC)
• 米国公認パーソナルトレーナー(NASM-CPT)
• 米国公認パフォーマンス向上スペシャリスト(NASM-PES)
• 米国公認機能改善スペシャリスト(NASM-CES)

執筆
• アスレティックケアーリハビリテーションとコンディショニングーナップ 2016
• アスレティックトレーニング(はじめて学ぶ健康・スポーツ科学シリーズ)化学同人 2017

プロフィール
2013年に日本に帰国し、テニスに特化し、プロテニス選手やプロテニス選手を目指すジュニア選手だけではなく、週末にある市民大会や都道府県の大会などに出場するテニス愛好家をテニスパフォーマンスディレクターとして、個々のテニス選手の目標やニーズ、状況に合わせて長期的に高いパフォーマンスを発揮できるようにサポートしています。

総合学園ヒューマンアカデミーでは、スポーツトレーナーを目指す学生トレーナーを対象に機能解剖学、傷害評価、アスレティックリハビリテーション、バイオメカニクス、そしてテーピングなどの授業を担当しています。専門学校だけではなく、マイクロジムや治療院などでの研修やスポーツトレーナーや理学療法士、治療家を対象にしたセミナーでも講師として活動させていただいています。

また、NPO法人スポーツセーフティージャパンに所属し、テニスだけではなく、日本のスポーツ現場を安全にスポーツを楽しめる環境を整えるための活動もさせていただいています。

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